迷子事件

先日、新潟に行ったことで思い出したのですけど、迷子になって死にかけたことが子供の頃にありました(苦笑)。今だからこそ笑い話で済んでしまうことかもしれませんけど、当時は自分の方向音痴ぶりに嫌気がさしたものです。

小学生の頃に家族でスキー旅行に行ったときのことでした。スキーにも飽きてきた3日目に、何を思ったのかふと本が読みたいと思ったのです。そういえば毎週買ってた雑誌の発売日がその日だったなということ、宿泊していた旅館まではバスで来たのですけど、その途中に本屋らしき店があったのを思い出したので、直ぐに帰ってこれるだろうと思って、小銭だけ持って旅館を後にしました。ちょっと賢い子供だったら、旅館の名前とか連絡先の電話番号くらいは事前に調べておいたと思うんですけど、後のことなどまるで考えていなかったところが、いかにも子供だったなという感じです(笑)。

交差点を一回曲がって、あとは真っ直ぐに歩くだけだったので、迷うことはないどろうと思って、意気揚々と道を下って行きました。山を下って、しばらく歩くと商店街が…、いつまで経っても見えてきません(笑)。何度も繰り返すようですが、ちょっと賢い子供だったらその時点で自分の間違いに気がついて、引き返していたと思うのですけど、自分が間違えるはずがないと思い込んでいた傲慢な自分は、そのままずんずんと進んでいってしまいました。

その結果、人が全くいない田んぼだらけの地帯に出てしまったのです。しかもグルグルと歩きまわってしまったことで、元に戻る為の道さえ分からなくなってしまって、目印になるものが殆どなく全部同じ風景に見えてしまったので、途方にくれてしまいました。その時点で自分が迷子になってしまったことに、初めて気づいたのですが、既に後の祭りです(大馬鹿)。誰かに聞くにしても、人の姿が殆どありませんでしたし、帰る旅館の名前すら分からなかったので、このままでは警察のお世話になることは目に見えていました。いくら何でも『旅行先で本を買いにいって迷子になった』とあっては、笑いものになることは確実。

その後のことは、自分でもよく覚えていません。帰巣本能とでも言うんでしょうか…?頭で歩く方向を考えるのを止めて何となく歩いているうちに、偶然にも帰ることが出来たのです。人間は追い詰められたときに、必要以上の力を発揮するといいますが、まさにそれだと思いました。(朝に出発したはずだったのに、帰れたのはちょうど陽が沈む時間でした。)今、冷静になって考えると、もしあの時に帰れてなかったとしたら、下手をすれば『誘拐事件』並のニュースになってしまって、とんでもないお騒がせな結末になっていたはずです。そう考えると今になってもゾッとする反面、方向音痴というのはその頃からだったんだと実感しています(汗)。

結局、帰るときになって分かったことなんですけど、旅館から出て最初の交差点を左に曲がるのが、本屋がある商店街への正解ルートだったのに、反対の右に曲がってしまってたのが、そもそも迷子になる原因になったみたいです。(いくらなんでも反対に行くことはないだろっていう感じですけど…/苦笑)

えっ、今使っている携帯ですか?もちろんGPS対応携帯ですよ(笑)。