時代の盲点をつくヒット作

トンガリキッズというテクノヒップホップユニットのデビュー曲『B-DASH』のセールスが好調です。累計販売枚数が30万枚を超える大ヒットを記録しています。「マリオの歌が有線でやってるよ」と知人が話しているのを聞いて、この作品を知ったのですが、まさかこんなに巷で大ヒットしているとは思ってませんでした。

この作品の勝因は、何と言ってもテーマだと思います。累計販売本数600万本を越える国内で最大の知名度を誇るゲームソフト『スーパーマリオブラザーズ』をネタに選んだのは正解だと思いますし、コミカルでユーモアを感じさせる歌詞も好印象なのではないでしょうか。ファミコン世代ど真ん中の30代は、もはや涙ものでしょう。ファミコン世代が泣いて喜ぶリミックス、聞かせどころというかツボをよく知って作っているなという印象を受けました。ゲームミュージックをサンプリングするというアイデアは、今までありそうでなかった気がするので、面白い部分に目をつけたなというのが率直な感想です。

トンガリキッズの正体については、依然、不明なんですけど、電気グルーブ石野卓球氏、かせきさいだぁ≡の加藤氏etc、様々な憶測があるようです。ただJazztronikの野崎良太氏が製作に関わっていることは、関係者のコメントから推測すると間違えないはずなので、彼はメンバーのうちの一人ではないかと思われます。(後日談なのですが、彼本人の口からメンバーではないとの回答があった様です。彼が10数年前に構想したアイデアの一つに、トンガリキッズがあったらしいのですが、当時のそのことを知る誰かが、勝手にアイデアだけを頂戴したというのが、本当のところらしいです。ちなみに野崎氏は、現在、活動しているトンガリキッズのことを快くは思っていないらしいです。)

次回作などは一切未定のようですが、知名度的な部分から考えて、やるとしたら『ドラゴンクエスト』とかでしょうか?管理人的には『マッピー』とかやって欲しいんですけど…v彼らにしか出来ないようなレトロゲーのエッセンスが散りばめられている作品に期待したいところです。ちなみに「ルイージすねちゃうかもよ」という歌詞がありますが、ルイージが正式なプレイヤーキャラとしてメインで活躍したのは、ディスクシステム版『スーパーマリオブラザーズ2』だけだったと思います。いつもマリオの代役として、2Pキャラに甘んじていることを考えると、確かに拗ねる理由も分かるような気がする…(笑)。ちなみにルイージはマリオよりもジャンプ力があって、滑りやすいという性質を持ってました。こんな文章を書いてたら、10数年ぶりにスーパーマリオがやりたくなってきてしまいましたよ(笑)。